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森に吹く風は小さな草も大きな木も同じ力で揺らす。霧は水辺も木も建物も人も区別することなく包み込む。雪は山道や斜面、木の枝、建物の屋根など落ちる場所を選ばず降り積もる。そのように自然現象は、人が認識している空間の区別や境界に関係なく、その場所のあらゆるものに作用し空間を変えるリノベーションである。
また、六甲の森は1902年より治水のために人の手によって大規模に植林されたという歴史を持つ。一見、原生林に見える森は、完全に自然ではなく、しかし常に人によって管理された人工林でもない、その間のような存在である。
〈草原のような霧、雪のような草原〉は六甲の森がそうであるように、人の手によって新しい自然現象をつくることを考えている。直径6mmの無数の柱はあらゆる境界を横断しながら風景に溶け込む。風が吹くと草原のように揺れ、その重なりによって霧のように風景を包み、地面を覆う姿は積もった雪のように見えるかもしれない。
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